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【お困りごと その五】古いパソコンを捨てたい

 家電4品目同様に、古くなったパソコンも国立市ではゴミ収集してくれません。パソコンは原則メーカーのリサイクル窓口に申し込んで回収してもらいます。

国立市「ごみとリサイクル パソコンの出し方」

 この際、「PCリサイクル」マークがあれば、費用は購入時に支払っているので無料で自宅まで回収に来てくれます。「PCリサイクル」マークがない場合は、回収費用(数千円から一万円程度)を事前に払い込む必要があります。本体と同時に購入した周辺機器や他社製品も同時に回収してくれるかどうかは、メーカーによって違いがあるようです。多くの場合には、それぞれの機器ごとにメーカーに回収を依頼することになります。中に入っているハードディスクのデータが気になる方も多いと思いますが、メーカーは、「粉砕、再資源化で最終的にデータは残らない」とは言うものの「輸送中の不慮の事故等での漏洩については保障できない」としており、データの消去は廃棄前に自ら行う必要があります。

 このように、パソコンの廃棄は結構手間も時間もかかるので、自宅にずっと置いたままというお困りごとを抱えた方も多いと思います。お困りごと相談でも、これまで何件かお問い合わせをいただいていました。そんな中「市報くにたち 8月20日号」に気になる記事が掲載されていました。

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 市と協定を結んだリサイクル事業者が、メーカーの区別なく箱単位でパソコンを含む小型家電製品を回収してくれる、と言うものです。しかも箱の中にパソコンが入っていれば一箱分無料という、お得感もあります。事業者の「リネットジャパン(株)」のページを見ると、以下のような特徴をもつ回収サービスのようです。

  • パソコンはメーカーを問わず、古くて壊れていても無料で回収する
  • 最短で申し込み翌日に自宅まで回収にくる
  • 規定の箱の大きさ・重量の範囲に収まるならば、他の小型家電品も同梱可能
  • 有料で、データ消去(3,000円)、更にバックアップ付き(15,800円)のオプションサービスがある

 ちょうど廃棄しようとしていた古いパソコンがあったので、早速利用してみることにしました。

 今回は、「PCリサイクル」マークのない古いパソコン本体と、専用ディスプレイ、キーボード、マウス、それに古いモバイルルーター。データのバックアップと消去は、専用のソフトを使用して自分で行いました。なお、リネットのホームページから無料のデータ消去ソフトをダウンロードして、これを利用することもできます。古いデスクトップ型なので結構な重量がありましたが、なんとか3辺140cm、20Kgに収まり箱の横に「リサイクル品」と大書して準備完了。次はインターネットからの申し込みです。

 利用するには、まずユーザ登録をする必要があります。ユーザ登録をすると、回収品の処理結果を確認するマイページを見ることができます。ユーザ登録が終われば、ログインして回収を申し込むことができます。品目と回収場所、日時を指定します。今回は翌日の午前中を指定しました。

 翌日、午前中に佐川急便が回収に訪れてサイズと重さを確認し、引き渡し終了。その後、回収品の到着と処理完了時の2回、通知メールが送られて来ました。

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 製品型番やシリアル番号の入力が必要な「PCリサイクル」マーク付きのメーカー回収申し込みよりも、はるかに手間いらずでした。処分に困っている古いパソコンやディスプレイをお持ちの方は、利用を検討されてみてはいかがでしょうか?

 以下は、いくつか注意点です。

 ハードディスクを読めなくする方法には、ファイルの削除、ディスクのフォーマット、ボリュームやパーティションの削除、といった方法がありますが、これらはハードディスク上の「データの管理ブロックの消去」であり、「データの消去」とは異なります。データの格納場所がわからなくなっただけですので、端から丹念に見ていけば、データの格納場所を見つけ出し、取り出して復元することができます。

 ハードディスクのデータを消去するためには、専用ソフトで全ての領域に特定の値を書き込まなければなりません。これには短くて数時間、最近の大容量ハードディスクなど場合によっては数日かかります。更に機密性の高いデータを記録していたハードディスクは、特定の値、例えばゼロを一度書き込んだだけでは、ハードディスクから機密データを復元される危険性を拭い去れません。ハードディスクはデジタル製品ですが、情報の記録原理は磁界強度というアナログなものです。アナログの目で見られると、うっすらと残る痕跡を見つけられてしまうかもしれません。が、一般ユーザはそこまで気にする必要はないと思います。

 また、データのバックアップについては、パソコンを廃棄する時ではなく、日常的に行っておくことを強くお勧めします。「パソコンが急に動かなくなった。諦めて新しいパソコンを買うが、データだけはなんとか取り出したい。」という類の相談がこのところ増えています。近頃は、クラウドストレージが安価に利用できたり、Windows 10のバックアップツール「ファイル履歴」など、設定だけすれば手間いらずな環境も整ってきました。

大切なデータのために、今あなたができること

「転ばぬ先のバックアップ」

ここ大事です!

【お困りごと その四】スマホで撮った写真をLサイズの用紙に印刷したい

 「スマホやデジカメで撮った写真をLサイズの用紙に印刷したら上下に余白が入ってかっこ悪い。どうやったらフチなしでぴったり印刷できるの?」なんて質問が、Q&Aサイトにもチラホラ見受けられます。にべもない答えを書いてしまうと「諦めてください」としか言えません。それでは納得がいかないでしょうから「工夫で乗り切りましょう」とお答えすることにします。以下、工夫の中身を…

 「アスペクト比」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?分かりやすい言葉で書けば「縦横比」のことです。余白が入ってしまうのは、スマホの写真とLサイズの縦横比が異なるからです。下の表を見ると、比はどれも異なっています。特にパノラマで撮影した写真は、今のテレビに表示するにはピッタリですが、Lサイズ写真用紙やA4用紙に写真全体が収まるように印刷すると、上下に余白が残ってしまいます。

カメラや用紙の種類 横 : 縦
スマホやデジタルカメラ、昔のテレビ 4 : 3 1.33
スマホやデジタルカメラのパノラマ、今のテレビ 16 : 9 1.78
デジタル一眼 3 : 2 1.50
Lサイズ写真用紙 127:89 1.43
A4用紙 297 : 210 1.41

 具体例で見ていきいましょう。スマホのパノラマサイズ16 : 9で撮影した写真をLサイズ用紙に印刷するとこんな感じになります。グレーの机の上に置いたイメージです。真ん中の赤丸は説明用です。

スクリーンショット 2016-01-07 7.27.12

 用紙の余白を埋めるにはどうしたらよいでしょうか? 方法は二つ、上下に引伸ばす、または拡大して左右をカット(トリミング)する。

上下に引伸ばす 左右をカットする
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 この例のような風景写真なら引き伸ばされてもカットされても、それほど見栄えに変わりはなさそうです。けれど、集合写真などの場合は、全員が面長になったり、左右の友人だけ切れてしまったりと、悲しい結果になります。

 ということで、ここは発想を転換し余白をうまく利用するために一工夫、というわけです。出来上がりイメージはこんな感じ。

スクリーンショット 2016-01-07 8.08.05

 安っぽくなっちゃった感はありますが、少なくとも間抜けではなくなりました。

 以下では、人気のフリーソフト「JTrim」を使った作業手順を紹介します。JTrimは画像レタッチソフトで、以下のサイトからダウンロードでき、Windows 8.1でも動作します。残念ながらMac版、タブレット版などはありませんが、他の画像処理ソフトでも似たやり方で作れるはずです。

http://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se108932.html

Step 1 : まずはやり直しができるように目的の写真をファイルコピーします。作業はコピーしたファイルで行います。

Step 2 : JTrimを起動しコピーした写真ファイルを開きます。ウィンドウの右下に表示されている横 × 縦の数字を確認してください。この写真は1280 × 720となっています。この数字はピクセル数と言ってこの写真が横何個、縦何個の点から出来ているかを示しています。1280 × 720 = 921600、この写真は約100万画素です。今のテレビは1920 × 1080 = 2073600 で約200万画素ですね。最近流行りの4Kはその4倍の約800万画素です。上の表で今のテレビは16 : 9となっています。1920と1080を120で割ると16 と9になります。同じように1280と720を80で割ると16と9になります。つまり、この例の写真はスマホのパノラマと同じアスペクト比ということになります。

スクリーンショット 2016-01-07 7.45.27  スクリーンショット 2016-01-07 7.46.29

Step 3 : 写真の下部に余白を作ります。16 : 9のアスペクト比をLサイズの127 : 89にするわけですが、写真を引き伸ばす代わりにあえて余白を作るわけです。これにはJTrimの余白作成機能を使います。最初に余白のサイズを手計算します。計算式は、

1280 ÷ 127 × 89 – 720 = 177

となり、 縦方向に177ピクセル足せば良いことになります。ここでは下に余白を作ります。[イメージ]メニューから[余白作成…]を選択し、ダイアログボックスで下の余白のみ177に、上左右は0に個別設定、余白の色はお好みで。Lサイズのアスペクト比に等しい1280 × 897の写真ができました。

スクリーンショット 2016-01-07 7.47.31

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 スクリーンショット 2016-01-07 8.01.14

Step 4 : 余白に文字を入れます。[編集]メニューから[文字入れ…]を選択し、ダイアログボックスに文字列を入力、サイズやフォント、文字色、背景色などを調整し、写真上の文字を置きたい場所にマウスを移動して右クリックすると文字が配置されます。位置を調節して[OK]をクリックします。注意したいのは、ダイアログボックスの[OK]を押してしまうと文字列はイメージとして写真と合成され、文字列の再編集や移動ができなくなることです。その場合はアンドゥで前の状態に戻すことができますが、もう一度やり直しです。

スクリーンショット 2016-01-07 7.52.23
スクリーンショット 2016-01-07 8.02.55

スクリーンショット 2016-01-07 8.04.17

Step 5 : 完成した写真を保存して終了です。お疲れさまでした。

Sample のコピー

 このような手順が面倒!という方は普通に印刷して、余白をカッターで切り落としてしまう、という方法もあります。また、ちょっとお高めですがパノラマサイズの写真印刷用紙を買ってくるという方法もあります。

 最後に「フチなし」についての薀蓄を。インクジェットプリンターは精巧な機械ですが、湿気や乾燥で用紙のサイズが変わったり、用紙の送り出しのわずかなズレは避けられないため、完全にフチを合わせて印刷することはできません。ですのでフチなしは、実は写真を用紙よりもわずかに大き目に拡大し、ハミ出すように印刷して実現されています。このためプリンターの印刷設定ウィンドウではフチなしを選択するとハミ出し量や拡大率が調整できるようになっています。ということは、本当に左右ギリギリのところで写真を撮影したり加工したりすると、いざフチなし印刷の段になって、やはり端っこが欠けるという結果になってしまいます。まずは写真を撮影する段階で構図の上下左右に余裕をもたせておく、そしてここでは説明しませんでしたが画像レタッチソフトのトリミング機能を使いこなせるようになっておく、というのが納得のいく写真をプレゼントする近道だと思います。もちろん白く残ってしまったわずかなフチをカッターで丁寧に取り除く、という方法もあるにはあるのですが。

【お困りごと その三】ワープロ専用機のフロッピーに入っている文書を取り出したい

 「フロッピー」「ワープロ専用機」と聞いてすぐにイメージが湧く人は、それなりの年輪を重ねた方だと思います。その中には、ワープロ本体は捨てちゃったけど、その時に作った文書フロッピーディスクを取ってあって、最近再チャレンジで始めたパソコンで活用したい、という方も少なくないようです。

 ワープロ専用機のフロッピーは、ほとんどの場合、パソコンのファイルとは異なる独自形式で保存されています。各社が独自の飾り文字や機能を競っていたためです。その後、ワープロ専用機がパソコンとワープロソフトに淘汰され、フロッピーディスクもMOやデータCD、DVDを経てUSBメモリやクラウドストレージに置き換わっていきました。ちなみに、パソコンのハードディスクドライブがなぜC:ドライブから始まるかというと、A:とB:がフロッピーディスクドライブに割り当てられていた名残です。伝説の国産パソコンPC98だけは、A:ドライブがハードディスクに割り当てられていましたが。ついでに、今の一般的なパソコンのハードティスクは、フロッピーディスク50〜100万枚分くらいのデータが入ります。普通の人が文書作成で使い切ることはまずないでしょう。逆にフロッピーディスクには、最近のスマホで撮影した写真はせいぜい1枚入ればいいほうです。技術の進歩は凄まじいですね。

 今や手元にないワープロ専用機、そのフロッピーの文書を取り出すには、まずはパソコンに接続可能なフロッピーディスクドライブが必要ですが、USB接続のフロッピーディスクドライブは、製品在庫も少なくなっていて、昨今は5,000円程度するようです。これに加えて、ワープロ専用機の独自形式の文書ファイルをパソコンソフトで読める汎用形式に変換するソフトウェアが必要になります。これは2種類くらいの市販品が現在も最新OSに対応するバージョンアップを続けながら提供されています。そして、元の文書の表や差し込み画像、グラフなどもレイアウトを維持して忠実にワープロソフト形式に変換できるなど高機能です。しかし、1万5千円程度とかなり高価です。パーソナルユースで作成した文書は、それほど凝ったものは少ないので、変換したいフロッピーが100枚もあれば別ですが、文書が紙で残っていたりすると、電子的な変換を諦めてもう一度入力しようか、というほどの金額ですね。

 実は、十数年前ワープロ専用機からパソコンに乗り換えることになったたくさんの人も同じお困りごとを抱えていました。そして、そのうちの一部の腕がある人が、完璧な変換はできないまでも、文字だけは取り出すことのできる変換ソフトを自作し、ありがたいことにフリーウェアとして公開してくれていました。

 Vector カテゴリー 文書変換

 ということで、手持ちのUSBフロッピーディスクドライブと、フリーウェアで今回のお困りごとも無事解決! と上手くはいかないのが世の常です。これらのフリーウェアが公開された20年前は、やっとWindows 95が出始めた頃、多くのフリーウェアは16ビットのMS-DOS向けに作られていました。64ビットのWindows 8.1で果たして動作するものなのか? 試してみましたが、案の定コマンドプロンプト上では無情なメッセージが表示されるのみ。

 「うーん、困った。秘宝のlibretto 20を出さざるを得ないか。しかし、今さら正常動作するんだろうか?」と関連情報を探っているとこんな記事が。

 TTLでCPUを作ろう!

[第612回]で、Windows7(64ビット版)では、16ビットのアプリケーションは実行できません、と書きました。
そうしましたら、その記事をお読みいただいた方からメールをいただきました。

64ビットのWindowsOSで16ビットのアプリケーションが動くソフトウェアを作りましたから、よろしければ試してみてください。

というメールです。
えっ?
そんなことができるの?

できた! 素晴らしい!! 素晴らしすぎる!!!

 武田の総合謎WIPページ

 敬意を表し、ありがたく使わせていただきます。あなたのGJにより、15年前のワープロフロッピーに入っていた1000を超えるカラオケ曲目リストをExcelに変換して並べ替えたり色々やりたい、という国立のおばあちゃんの望みは、ほどなく叶えられることでしょう。

 今回は、元データを誤って壊さないように、生データをUSBメモリーにコピーした後はフロッピーディスクドライブは使いませんでした。その代わり、上記フリーウェアの操作仕様に合わせ擬似フロッピーディスクドライブを作るためにsubstコマンドを使いました。

【お困りごと その二】ワイヤレスマウス光っているのに動かない

最近主流のLEDワイヤレスマウス、昔のようにボールを取り出して掃除したり、断線の心配もなくて快適この上ないですが、今後タッチデバイスが主流になると、いつしかフロッピーディスクのように、見ることもなくなるのでしょうね。入社して間もない頃、体温、脈拍測定機能付きのヘルスマウスを大真面目に提案したのに大笑いされたのが、つい昨日の出来事のようです。

ある日のこと、お気に入りの有線マウスが壊れたとかで、久しぶりにLEDワイヤレスマウスを使っている方から、マウスが壊れた動かないと。詳しく聞くとマウスのLEDはピカピカ光っているし、小さなUSBワイヤレス受信機は差しなおすたびにマウスが正常に接続されたとパソコン画面に表示される、数ヶ月前購入したこのマウスは、重くて気に入らなかったため、ほとんど未使用とのこと。

LEDはピカピカ光っていますが、こういう場合は大抵電池の問題です。新しい電池に交換してみましょう。ワイヤレスマウスは電池で動作しますが、電源スイッチがあるタイプと、電源スイッチがないタイプがあります。このマウスは電源スイッチがないタイプでした。使用していなくてもスイッチがなければ回路に電流は流れ続けていますから、数ヶ月間で電池は消耗していきます。そしてLEDを光らせるための電力に比べて、パソコンと電波(ワイヤレス)で通信するための電力はずっと大きいため、このマウスの消耗した電池はLEDを光らせることはできても、パソコンとは通信できなくなっていたのです。

ワイヤレスマウスのLEDが光っているのに動かなかったら、まずは新品の電池に交換してみましょう。

【お困りごと その一】「カーネルパニック」あるいは「電源が切れない」

数日前の午前0時過ぎのこと、実家の母から切迫した声で電話がかかってきました。

「テレビがおかしくなった。リモコンが効かないし本体の電源ボタンを押しても電源が切れない。」

滅多に起きることではありませんが、似たようなことはパソコン、スマートフォンやタブレットでも発生します。マウスもキーボードも電源ボタンも何を押しても反応がない、シャットダウンできない状況です。そして多くの場合、最終手段としてのリセット方法が用意されています。

実家のテレビの場合は本体の電源ボタンを普段より長めに、例えばボタンを押したまま十数えると電源が切れ、そのあともう一度、本体の電源ボタンを入れると正常に動作したようです。Windows パソコンも電源ボタンを4秒以上長押しすると、たいていの場合はリセットされて再起動することができます。

テレビの場合は、コンセントを抜いても同じように解決できるかもしれません。デスクトップパソコンもコンセントの抜き差しで電源を切ることができますが、ごく稀にハードディスクドライブのデータが壊れることがあるので、電源スイッチでリセットする方が望ましいです。ノートパソコンは、内蔵バッテリーがあるのでACアダプタを外しても電源は切れません。万一電源スイッチを長押しすることで解決しない場合は、ひっくり返してバッテリーパックを外します。

iPadにもリセット手段が用意されています。タッチしても何も反応がない、いつものように電源を切るために電源ボタンを長押ししても画面に変化がない、という場合です。このような症状の時は、ホームボタンと電源ボタンを同時に押します。押したまま十秒くらい待つと突然画面が真っ暗になります。再起動する時はりんごのマークが表示されるまで電源ボタンを押し続けます。

ところが、iPadやiPhoneではこのようなリセット方法が通じない、俗に「カーネルパニック」と呼ばれる問題が起こることが、ごく稀にあるようです。

私の初代iPadですが、久しぶりに充電し、少し触った後充電スタンドに乗せたままにしていたら、真っ黒い中に英字が並ぶ見慣れない画面が表示されていました。タッチしても、ホームボタンと電源ボタンを同時に長押ししても何も変化がありません。iPadはノートパソコンのように簡単にバッテリーも外せず、お手上げです。

検索してみると、カーネルパニックが起きた場合、アップルの店舗に持って行くしかなく、多くの場合、メモリや基板など重要なハードウェアの故障、あるいは基本ソフト(OS)が何らかの理由で書き換わったなどが原因で、持っていけば即交換対応してくれるようです。しかし、ごくごく稀に非常な不運が重なって、カーネルパニックが起きることもあるようで、また、そう簡単に都心のアップルストアまで行くこともできません。一縷の望みをかけて、バッテリーパックを外す代わりに、バッテリーが空になるまで放置することにしました。

丸一日置いておくと、どうやらバッテリーを使い切って画面は消えていました。再充電して電源を入れると、私の場合は運良く「ごくごく稀に非常な不運が重なって起きたカーネルパニック」だったようで、再発することもなく、今のところ問題なく使えています。

もしも、スマホやタブレットが反応しなくなり、電源ボタンを電源が切れなくなった時、お店に行く時間がない時は、充電せずにバッテリーがなくなるまで放置してみましょう。その後、画面が消えているのが確認できたら、もう一度充電し、電源ボタンを押してみましょう。うまく動けばシメたものです。ですが、不幸にして電源が入らなかったり、再び同じ症状に陥った時には、重病ですので「なる早」でお店に持って行きましょう。