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梨の花粉付け2021

先週の週末から今年の花粉付けが始まりました。

昨年は、学校が休校になるなど未知のウィルスによる影響が広がる中、国立市の外からも多くの体験ボランティアの方にご参加いただきました。しかし、着果後の雹で大きな被害を受けた一昨年に続き、昨年も3月末の花粉付け開始後の積雪により着果に大きな影響が出て、収量が大幅に減ってしまいました。遠方から参加された体験ボランティアの方には、収量の減少と新型コロナ感染拡大抑止の観点から梨の御福分けを味わっていただけない結果となりました。

今年は、桜同様に記憶にない速さで開花が進んでおり、例年であれば品種による時間差があるところ、一斉に開花してしまい梨園はてんやわんやの状況です。

それでも、昨年から始まった国立市の援農ボランティア養成講座の16名の修了者や、今年度の受講予定者、これまでに花粉付けを何度もお手伝いいただいた市民の方にご協力いただき、どうにかこうにか花粉付けを進めています。

例年であれば、4月上旬は花粉付けが続くのですが、今年はこの週末で花が散り花粉付けは終了してしまいそうな勢いです。地球温暖化の影響なのでしょうか、このような高温が今後の生育にどのような影響を与えるか、少々不安になります。他方、花粉付けの努力を無にしてしまう急な雷雨や朝霜が今のところないことは救いになっています。

これから8月まで、さまざまな作業が続きますが、今年こそは順調に育ち、みんなで甘い梨を思いっきり味わえることを願っています。

梨の収穫は最盛期を迎えています

今年の「稲城」は1Kg超えがざらにあります。大きすぎて箱詰めが難しいと園主さんがうれしい悲鳴をあげていました。

これから収穫が始まる特産の「秀玉」も、とてつもない大きさに育っています。

頭の上に直撃したら怪我しそうですね。

さとう園は、9月初旬まで、悪天候の日を除いて毎日開園の予定です。時間は午前10時頃からお昼前、午後は1時半頃から4時頃まで、詳しくは、さとう園(TEL 042-576-1177)にお尋ねください。

大勢の体験ボランティアの方に支えられて無事収穫

7月下旬、梨園はこれまでになく賑わいました。企業や海外、地元の高校から来られた大勢の体験ボランティアに、梨園の作業をお手伝いいただきました。

7月20日(金)、初めて企業ボランティアを受け入れました。大和ハウス工業株式会社東京本社から人事部の9名が参加、暑さ最高潮の日、炎天下の生垣整理作業はきつかったと思います。

7月23日(月)、昨年の香港に続き、今年は韓国ソウル女子大学の学生6名と先生の体験ボランティアを受け入れました。都立第五商業高校ボランティア部員6名も、一緒に藁敷きや袋破りの作業を手伝いました。
ソウル女子大学の学生は国立市公民館の交流事業として市内でさまざまな活動に参加しましたが、梨園ボランティアには国立市ボランティアセンターのコーディネートで、五商ボランティア部の生徒とともに参加してくれました。調整いただいた関係者の方々にお礼申し上げます

猛暑の中、みなさんにお手伝いいただき、今年の梨は例年にない大きさに育っています。

摘果が始まりました

さとう梨園では、例年より1週間も早く摘果作業が始まりました。

予想外の好天、高温で開花が早く、ミツバチも出遅れてた花粉付けでしたが、体験ボランティアの方にも大勢参加いただき、今年は無事、全ての品種で着果できたようです。

先ごろ発表された3ヶ月予報では、この先例年より雨は多め、気になるのはずっと高温傾向が続くことで、農作物への影響が心配です。

100個の実を3個にまで減らす摘果は、2次、3次と梅雨入りころまで続きます。その間には、並行して袋がけが始まり、防鳥ネットを張る作業があります。そのころには、今の小指の先ほどの身はピンポン球程度まで大きくなり、その後の2ヶ月で一気にソフトボールを超える大きさまで育ちます。

香港の高校生たちが体験ボランティアをしにやってきました

香港啟思中學の4年生(日本の高校2年生に相当)8人が梨園に体験ボランティアをしにやって来ました。引率教師2名と一緒に谷保駅に到着、谷保天満宮でお参りをした後、いよいよ梨園へ。

梨園では午前中、害虫忌避剤の設置、重労働の藁敷きを体験しました。飲み込みが早く、あっという間に作業が終わってしまって、園主さんの方が焦っていました。

城山さとのいえで昼食を食べた後は、国立の農業や梨園ボランティアの現状について説明を受けたり、日本の代表的な歌曲やジブリメドレーのケーナ演奏を聴いたり、古民家を見学し行事を支援するボランティアの説明を聞いたりした後、郷土文化館の指導で七夕飾りを作り各自願い事を書き込みました。

午後は、梨園に戻って園主さんが用意してくれたスイカを食べながら歓談(?)。さとのいえに戻り着替えて、谷保地域でのボランティアを終えました。

学年末のこの時期、4年生約100名の生徒が、それぞれにグループを作って一週間のボランティアツアーに参加し、70名が香港、20名が台湾、そして8名が今回国立にやって来たということでした。日本に来た8人は、4泊5日の間に3日間、初日を冷たい雨の中、江ノ島で海岸清掃、後の二日間を国立でボランティアを行いました。

梨園でのボランティア以外に国立ではボランティアセンターのコーディネートで、初日に、ママの森幼稚園で園児にお茶の作法を教えるボランティアの手伝い、一橋大学のボランティアサークル国立あかるくらぶとの交流、国立高校では東北の園児に贈るパッチーワク作りで初めてミシンを触ったり、二日目は、さとのいえから寄り道して、開会中の市議会をちょっとだけ傍聴し、最後のプログラムである第五商業高校との交流会では、小学生にプレゼントするバルーンアートを作成しました。終わりに三日間の感想を述べてもらったのですが、日本の街にゴミが少ないことに驚いたと多くの生徒が述べていたのが印象的でした。

「引率教師」と書きましたが、実態は逆で、教師は次にどこに行くのかを知りませんでした。また、彼らと対面するまで生徒の一人とメールでやりとりをするだけで、教師とは一度もコンタクトはありませんでした。生徒自ら計画を立てボランティアツアーを手配するという、日本ではちょっと考えられない、生徒の主体性、自主性を育むためのツアーなのだろうと思います。

彼らが次の機会にも、訪問先に国立を選んでくれたら、こんなに嬉しいことはありません。